猫背漫遊記

山さんぽの漫画とか描きはじめました

猫背の短歌 其の一 〜自粛期間編〜

新型コロナウイルス感染拡大により、仕事も休みが多くなり散歩くらいしかやることがなかった2020年5月。

考えることもなくて、なんだか短歌とか作れそうな気持ちになったので作ってみました。

お気に入りを残しておきます。

初心者なのでいろいろ許してほしい。

 

f:id:ab7ab7:20200703094824j:plain

 「おはよう」と 聴こえた気がして見上げれば 降り注ぐような ジャスミンの花

 

溢れ出る 母性本能持て余し アボカドの種 西日で育てる

 

雑草の なまえをひとつ 覚えたら 世界の真理に 一歩近づく

 

腹の上 寝る猫の重み柔らかさ おそらくこれが 幸福の質感

 

山頭火みたいに生きると言っていた彼のアイコン子どもが2人

 

豊かさの象徴ホームベーカリー ぬか床の横 鎮座しており

 

幸せの マニュアルどこにも見つからず 白いノートを 買いに出かける

 

 

f:id:ab7ab7:20200703094858j:plain

 ごめんねと 野の花手折って 彩りを 安アパートの部屋に持ち帰る

 

空豆の 殻に包まれ 眠りたい 月が眩しい春の夜かな

 

真鰯は 明太子腹に詰め込まれ 焼かれ食べられ成仏できるの

 

鬼甘いタピオカミルクティー(M)を 飲み干せること 若さの証

 

感情を 表に出さない君だから 枯らせてしまった 多肉植物

 

素麺を食べつつ思う引っ越しをするなら茗荷谷に住みたい

 

自らが 発光しなくなったので おとなの女は 宝石を買う

 

何一つ 良い事なかった こんな日は 成城石井で 買い物してやる

 

溜息を 吐きつつ爪を 塗る君の 瞳に偏光ラメのまたたき

 

甘夏を 剥く母の口に 歯がなくて 視線をそらす 五月夕刻

 

 

f:id:ab7ab7:20200424164049j:plain

 布団干し スコーン焼いて 紅茶淹れ 緊急事態の世界眺める

 

 

6月に入り仕事が通常ペースに戻ったらあまり短歌浮かばなくなってしまった。かなしい。

定期的に作れたらいいのに難しいな。

やっぱ歩いてる時に思い浮かびがちだから散歩タイムを意識的につくろうか。

短歌とか四コマ漫画とか弁当作りとか、固定された形式にはめ込んで表現する作業が好きなのです。